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西方寺について

住職日記

2024年10月11日

お彼岸も過ぎ、秋の夕暮れ。

二上山に沈む夕日がきれいな季節となってきました。

夕焼け百風景に選ばれている香芝市良福寺 千股池からの夕暮れ。

古代から多くの人々の信仰の対象として崇められていた二上山の夕焼け。

五木寛之の書物「親鸞」 真赤な夕陽が沈み、茜色に山が染まる

夕陽が沈む遙か 彼方にお浄土の世界がある。

「南無阿弥陀仏」と念仏がでた。

日が沈み、やがて空があかね色に染まり始める

雲もあかね色に染まり始める。

大きな雲が二上山をおおう。

あかね色の空が次第に黄昏への変わっていく。

雲が姿をあらわし、巨大な龍となって空に舞い上がっていく。

龍はこの世から極楽浄土への魂を運んでいくものとして

崇められている。やがて、闇が訪れ、龍は天井へ去っていった。

どれほど多くの人がこの夕焼けを見て、愛しき人を懐かしんだのか。

南無阿弥陀仏

 


2024年9月26日

春と秋のお彼岸

人を古来よりこの日 太陽は真東より登り真西に沈む

太陽の沈む彼方に仏国がある。先に亡くなった愛しき人の安らぎの世界があると言われてきました。此岸より彼岸を望み、私たちの命の故郷を思い浮かべてきました。

二上山に沈む夕日、あかね色に染まる夕焼け、親鸞を始め、多くの人々がこの夕焼けを望み、先に往かれた愛しき人の思いに心をよせた。

西方寺ではお彼岸に永代経法要が営まれ、多くのご縁のある方がお参りされました。

限りなき命をたまわったことに感謝し、今を大切に生きなければなりません。

貴い命を賜った私、今生かされている私、不思議なご縁に感謝したいものです。

 

 


 

境内の百日紅(さるすべり)華が色鮮やかに猛暑にめげず咲いています。

この百日紅(さるすべり)の華を見ると思い出すことがあります。

数年前、近所で高齢のお父さんがお亡くなりになりました。

息子さん二人と少人数の家族による家族葬が近くの会館にて葬儀式が行われました。

最後のお別れの時に長男さんが薄紅の百日紅(さるすべり)の華をお別れに棺に入れていいですかと聞かれました。私はいいですよと答えました。長男さんが朝自宅を出るときに、玄関の傍できれいに咲いている百日紅が大変気になった。

亡くなった父が毎年、きれいに世話をしていた華です。この枝を2~3本とってきました。

父の思い出の華(百日紅)を入れてあげたいのです

葬儀の当日、あわただしい時間、亡き父の思いを息子さんが受け継いだと思いました

高価な胡蝶蘭より庭の玄関の百日紅の華がどれだれ、どの花よりも光り輝いていたか。

仏光となった亡きお父さん、息子さんをいつまでも照らしてくれると思います。